先行して発表された「BR-X3」は、ブランドのアイコンである「BR-03」を新たな次元へと押し上げるコレクションとして発表された。その第2章としてリリースされたのが、「BR-X3 ナイトビジョン」である。最先端の航空機に搭載されているヘッドアップナイトディスプレイからインスピレーションを得た本機は、光の届かない場所では文字盤だけでなくケースまでもグリーンに光る特別なマテリアルが使われている。まさにベル&ロスならではの革新性と遊び心を兼ね備えた限定バリエーションだ。
グリーンのアクセントとX字型が印象的な文字盤は、多層構造とスモークガラスを用いたスケルトンデザインとなっている。そのため文字盤側からもムーブメントがほのかに透けて見える。発光素材を用いたカットアウトパターンが文字盤各所に配され、暗闇の中で浮かび上がるような立体感を演出。風防にもこだわってグリーン色のサファイアクリスタルを採用し、全体に統一感と未来的なイメージに仕上げている。
41mmのミドルケースにはブラックPVDコーティングを施したグレード2チタンを採用し、これを挟み込む上下プレートにカーボンファイバーと発光素材を融合した高性能複合素材「LUM-CAMO」を使用。さらに、4隅のピラーには光を放つグリーン色のラバーがセットされている。耐久性と軽快な装着感を両立させた設計だ。この内部には、ベル&ロスのためにケニッシが特別に開発したマニュファクチュールムーブメント「BR-CAL.323」を搭載。約70時間のパワーリザーブを有し、スイス公式クロノメーター検定機関(COSC)の認定を受けた高精度ムーブメントとなっている。
「BR-X3 ナイトビジョン」は、グリーンのスーパールミノバと先進的な構造によって、夜間任務用のインストゥルメントウオッチとして高い完成度を誇る。ベル&ロスのプロフェッショナルな精神と、
ロレックス N級航空世界への深い敬意を見事に体現したタイムピースといえるだろう。2012年のメイラン家による事業継承を機に、H.モーザーは大胆な再構築を進めた。コンプリケーションと独創的な「ファンキーブルー」ダイアルによる「エンデバー・パーペチュアルカレンダー」をはじめ、ロゴレスの「コンセプト・ウォッチ」、チーズ製ケースの「スイス マッド ウォッチ」、そしてサステナブルな「モーザー・ネイチャー・ウォッチ」など、既成概念を覆す挑戦を続けてきた。2020年の「ストリームライナー」コレクションはブランドの転機となり、以後、世界各地でブティックを展開。生産体制を支えるプレシジョン・エンジニアリング社との連携により、生産本数は10倍、売上は15倍へと拡大した。伝統と前衛が共存するモーザーの哲学は、真の独立性に裏打ちされた自由な発想にある。2026年、メインホールでの新たな挑戦は、その精神がいよいよ時計界の中心に到達したことを示す象徴的な一歩である。
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