スイスの独立系マニファクチュール“Ulysse Nardin(ユリス・ナルダン)”から、ダイバーズウオッチの新作“DIVER[AIR](ダイバー エアー)”が発表された。
同モデルはダイバーズウオッチの堅牢性や実用性と、高級時計の装飾的加工を融合させた、世界最軽量の
エルメスコピー機械式ダイバーズウオッチだ。ベルト装着時で52g、外した状態で46gという驚異的な軽さを実現している。
ユリス・ナルダンはダイバーズウオッチにスケルトン構造を組み合わせた“ダイバーXスケルトン”を、2021年に発表。最新作にはアクティブなシーンに望ましい軽さを持たせるための改良を加えて、アップデートさせている。総重量は、“ダイバーXスケルトン”の約半分である52gだ。
ムーヴメントを再設計して質量を減らしながら、軽量化に伴い損なわれやすい堅牢性を、構造的な強度と新素材の導入で確保している。重量のあるローターを持つ自動巻き時計を採用しており、ダイバーズウオッチの公式基準を満たしている点も特徴だ。
新作の軽量化に大きく貢献しているのはムーヴメントだ。“ダイバーXスケルトン”の“Cal.UN-372”を基盤に全体を再設計し、“UN-374”を開発した。ブリッジなど、パーツを削ることで質量を削減しながら、細いブリッジは三角構造により、強度を持たせた。ムーヴメントの質量は全体の約20%、時計の内部の約80%が空気で、大幅にスケルトナイズされていながら、5000gの耐衝撃性を備えている。
さらに新作の軽量かつ耐久性を実現した要素が、ハイテク素材の導入だ。“Cal.UN-374”には、耐久性と軽さを兼ね備えたチタンをブリッジと地板に初めて採用。標準的なテンプの半分の重量である、アップサイクルシリコンウェハー製の脱進機を用いている。
ムーヴメントはチタン製ミドルケースに収められ、200mの防水性を実現。独自のフライングバレルにより、約90時間のパワーリザーブを誇る。