エベラールが2001年初頭に発表した「クロノ4」は、文字通りセンセーションを巻き起こした。文字盤上に4つのサブダイアルが横一列に並んだ型破りなクロノグラフは、当時、変革の途上にあった時計業界に新風を吹き込むものだった。スポーツカーのダッシュボードを想起させる独特な外観は、多くの時計愛好家を魅了した。エベラールのクロノ4は発表当時に称賛を得ただけではなく、時代が激しく変化し、時計産業がまったく異なる状況になった今でも、多くの愛好家に購入され続けているモデルだ。
このモデルの発表当時、まだアメリカ同時多発テロ事件は起こっておらず、iPhoneも発表されていなかった。そしてテイラー・スウィフトもデビューしていなかったのである。過ぎ去ってしまった遠い過去の世界と現在を結び付ける、不変のアイテムのひとつがこの腕時計だ。有名ブランドのアイコン的モデルではないのにもかかわらず、このような存在感を示す腕時計は、特筆に値するだろう。
人目を引く存在感。エベラールの「クロノ4」は、4つのサブダイアルと文字盤のコントラストが明確で、遠方から見てもひと目でわかる唯一無二のデザインだ。手首へのフィット感も快適である。
クロノ4の最新モデル「クロノ4 21-42」の検証は、筆者にとって旧友との再会のようである。クロノ4を初めてテストしたのは2001年、発売からわずか数週間後のことだった。現在は『ウォッチタイム』となっているが、『クロノス』ドイツ版だった当時の古い号をめくると、当時販売されていたモデルのほとんどがもう存在しないことに気付く。中には市場から姿を消したブランドさえある。しかし、クロノ4は時代を超えて生き残った。そればかりか、デザインやムーブメントについては、驚くことに発売当初からほとんど変更されてはいない。
当時のモデルと現行モデルの最大の違いは、ケースにある。初代クロノ4のケース径は40mmで、当時としては時宜に適ったものだった。腕時計が大型化する時代は、まだ本格的には到来していなかったのである。なお、派生モデルとして08年、エベラールはケース径43mmの「クロノ4 グラン・タイユ」を発表した。今回検証する最新のクロノ4 21-42はケース径42mmである。
違いはもうひとつある。初代ではサブダイアルのために途切れてしまっていたミニッツスケールが、ひとつながりとなり、クロノグラフ秒針の目盛りも追加されて、視認性に優れるようになったという点だ。クロノグラフ秒針をどこで停止しようとも、経過した時間を正確に読み取ることができるため、計測時の大きなメリットとなる。これを可能にしたのは、ケース径が拡大されたことだけでなく、タキメータースケールがベゼルに移されたことで、文字盤外周にミニッツスケールとクロノグラフ秒針の目盛りが配されたためだ。
時・分針は初代モデルの時から肉抜き加工されたものだった。その理由は、それらの針が4つのサブダイアルの上を通過するとき、表示をできるだけ遮らないようにするためである。現在の時・分針はデザインが若干異なり、アワーインデックス同様、蓄光塗料が塗布されたものだ。初代は、アワーインデックスの外側に、蓄光塗料が塗布された小さなスクエア(12・3・9時位置は三角形)が配され、暗所で判読しやすいようになっていた。
タグ:
ロレックス時計コピー