ブラックベイ 58」の”58”はケースサイズを指すものではもちろんなく、1958年に発表したチューダー初の200m防水を実現したダイバーズウォッチ、「オイスター プリンス サブマリーナー Ref.7924」にちなんだもの。その8mmサイズのリューズから「ビッグクラウン」と呼ばれたこのアイコニックなモデルから、デザイン面でもインスピレーションを受けたものとなっています。
ちなみに「ブラックベイ54」は1954年発表のチューダー初のダイバーズウォッチ「Ref.7922」にちなんています。
「ブラックベイ 58 GMT」のベゼルは、ゴールドプレートの24時間目盛り付きのバーガンディとブラックで、奇しくも今年の新作としてロレックスに期待されていた赤×黒のGMTマスター”コーク”が復活せず、チューダーから登場した、という点でも巷の注目を集めました。
チューダー2024年新作① ブラックベイ 58 GMTのデザイン
ブラックのダイヤルにはゴールドプレート仕上げのアワーマーカー、スノーフレーク針、ロリポップ秒針を備え、リューズにはチューダーローズのレリーフが施されており、ミッドセンチュリーの優雅さを帯びたデザインは個人的に今期イチの名作の予感がします。
“リベットスタイル”3列リンクブレスレットは、チューダー独自の“T-fit”アジャスティングシステムを備えるクラスプが付属しており、工具なしで8 mmの長さを5段階で調節することができるようになっています。
デザインの秀逸さに目が行きがちではありますが、本作の最大の注目ポイントは、マスター クロノメーター認定を受けた新規ムーブメントがを搭載したGMT機能付きウォッチとして、新たにコレクションの幅を広げたところにあります。
将来的にすべてのコレクションでMETAS認定を受けることを目指すチューダーの飽くなき向上心の表れですね。
チューダー2024年新作① ブラックベイ 58 GMT 新ムーブメント搭載
METASによるマスター クロノメーターは、包括的な認証制度として精度、耐磁性、防水性、パワーリザーブなど、 機械式時計に求められる主たる機能特性を検査対象としている。その基準は精度一つとっても極めて高く、認定を得るためにはケーシングされた時計の日差が5秒以内（0、+5秒）でなければならない。これは、スイス公認クロノメーター（COSC）がケーシングされていない状態のムーブメントに定める（-4、+6秒）という基準よりも5秒も厳しい上、チューダーがマニュファクチュール ムーブメント搭載の完成品に対して独自に定める日差（-2、+4秒）という基準よりも1秒少ない。さらにこの認証制度は、15,000ガウスの磁場環境にさらされた状態の時計の計時精度も保証する。 そして、ブランドが提唱する防水性能やパワーリザーブも保証する。また、認証を得るには、2つの前提条件が必要であることにも注意が必要である。スイス製を名乗る基準を満たし、スイス公認クロノメーター検査協会（COSC）の認定を受けたムーブメントを搭載していなければならないのだ。
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